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ECサイトと実店舗を両立させるために!今取り入れるべきマーケティング手法2/3~OMO編~

ECサイトと実店舗を両立させるために!今取り入れるべきマーケティング手法2/3~OMO編~

はじめに

近年、小売業界で注目を集めている「OMO」という言葉をご存知でしょうか。

「オムニチャネル」「OMO」「ユニファイドコマース」のうち、前回はオムニチャネルについて解説しました。
今回は、オムニチャネルの次のフェーズとも考えられるOMOについて、
弊社の導入事例とともに詳しく解説します。

OMOとは

OMOとは「Online Merges with Offline」の略で、日本語では「オンラインとオフラインの融合」という意味をもつマーケティング手法のひとつです。

小売業において、商品の販売場所は実店舗のほかにECサイト、
ユーザーに商品をアピールする方法はSNSやWEB上での広告など、今やあらゆる場でユーザーと接点を持つことができます。

OMOとは、この実店舗(オフライン)での購買とECサイト等(オンライン)での購買の垣根をなくし、 ユーザーの顧客体験を向上させることによって、売上アップにつなげるという取り組みのことをいいます。

O2O・オムニチャネルとの違い

OMOとの区別がつきにくい概念として「O2O」、「オムニチャネル」があります。
これらは前回コラムでも簡単に説明しましたが、意味を混同しやすいため、改めて解説いたします。

O2Oは「Online to Offline」、オンラインからオフラインへ、つまりユーザーに実店舗での購入を促す施策です。
例えば、オンライン上で実店舗で使用可能なクーポンを配布し、購入先を誘導することで、実店舗にて売上をつくることができるようになります。このような施策をO2Oといいます。

オンラインで情報を発信し、実店舗に誘導するという流れはオンラインとオフラインの
垣根を越えるという点ではOMOに近い手法ではありますが、
O2Oではオンラインとオフラインはあくまで別物として区別されています。

オムニチャネルとは、実店舗やECサイトをはじめとするあらゆる販売チャネルのデータやシステムを統合することによって、ユーザーに対して総合的にアプローチを行うマーケティング手法です。
例えば、ユーザーが店舗にて付与されたポイントをEC上での買い物の際にも利用することができるのは、会員情報を店舗とECとで連携させているからです。

オムニチャネルを実現することによって、ユーザーの利便性が向上するため、それに伴い満足度も上昇します。そして満足度が上昇するとリピーターが誕生し、企業は全体として売上アップにつなげることができます。

オムニチャネルは売上アップを目指すという目的から企業主体での考え方である一方、顧客体験価値の向上に重点を置いているOMOは、ユーザー主体の考え方であるという違いがあります。
OMOによって顧客体験価値の向上を実現させるには、各チャネルでの顧客データ等の統合は必須の条件となります。そのため、OMOはオムニチャネルの在り方を発展させたものであると考えることができます

オムニチャネル イメージ図
OMO イメージ図

中国を中心とする海外企業ではすでに多くの成功事例がありますが、
近年、日本企業においてもOMO導入の動きが進んでいます。

OMO施策に成功した企業の例としては、以下が挙げられます。

ニトリ

スマホアプリを軸にOMOを実現した例として、
自宅で撮影した写真を基にEC・実店舗での商品検索が可能です。
また、ECにてお気に入り登録済み商品の実店舗での販売場所、在庫、納期が確認できるといった
便利な機能が備わっています。

SHIPS

店舗で在庫切れが発生した際にも、ECに在庫があればその場で注文を行い、
決済を店舗レジで行うことができます。
また、ECにて気になる商品を取り置きし、
店舗で試着し購入を検討できるサービスを提供しています。

Zoff

オンラインストアの会員登録で、メガネの度数や補償内容などのデータを保存します。
これにより、次回以降は視力検査などの手間を省いて商品を購入できるという
利便性の高いサービスを提供しています。

上記のほかにも、ファストフード店におけるモバイルオーダーや、アパレル店に足を踏み入れるとチャットボットが起動し、在庫状況やおすすめ商品を通知するという実店舗とチャットボットの機能を組み合わせたOMO事例などがあります。

導入事例

ここからは、OMOを実現させた弊社の顧客事例をご紹介いたします。

某スポーツ用品販売会社 買取サービス

こちらのお客様は、店舗とECでゴルフ用品の販売を行っております。
一般的な買取サービスといえば、ユーザーが店舗に商品を持ち込み、査定後に現金を受け取る流れが主流です。
以前はこちらのお客様も上記のような買取サービスを行っていましたが、オンラインとオフラインを融合した新しい買取サービスを実現しました。


スマートフォンやPC上で買取の申し込みを行うと、配達員が自宅まで商品を集荷に訪れます。
商品を受け取った販売店が買取査定を行い、買取が成立すれば現金やポイントとして入金されます。
これによって、オンライン上の操作のみですべての手続きを完了させることができるという、
ユーザー様にとって非常に利便性の高いシステムを構築しました。

某医薬品販売会社 店舗受取サービス

こちらのお客様は、全国に店舗とECのサービスを展開しております。
「店舗に置いていない商品を購入したい」「不在だと商品を受け取ることができない」
など、ユーザー様から声が上がっていました。

そこで、EC上で購入した商品を店舗で受け取ることができる店舗受取サービスを実現しました。
これによって、ユーザー様の都合の良いタイミングで商品を受け取ることができるようになり、また店舗では取り扱っていない商品の受け取りも可能となりました。
ユーザー様のニーズに応え、利便性の向上を実現させることができた事例です。

最後に

今回はOMOについてご説明しました。
実店舗とECサイトを統合することは、ユーザーの購買意欲に影響します。
そして顧客体験価値の向上が、売上拡大の実現につながるといえるでしょう。
次回は、オムニチャネル・OMOに続くマーケティング手法である「ユニファイドコマース」について解説します。

上記でご紹介した通り、弊社ではOMO施策を実現した実績が多数ございます。 ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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